地震直後の行動
命を守る行動の優先順位
大きな揺れに襲われた際、もっとも重要なのは「反射的な行動」を正しくコントロールすることです。
① グラッと来たら、まず「身の安全」
かつては「地震だ、火を消せ」と教えられてきましたが、現在は「まず身の安全」が鉄則です。
- 火は自動で止まる: 現代のガスメーターは震度5弱以上の揺れで自動遮断されます。
- 火傷のリスクを避ける: 揺れの中での消火活動は、熱湯や油による大怪我に繋がります。
- 基本姿勢: 頑丈な机の下に潜り、脚をしっかり握って頭を守ります。
② 揺れがおさまったら「火の始末」と「出口確保」
大きな揺れが完全に収まったら、次のステップへ移ります。
- 初期消火: 万が一火が出ていても、天井に火が届く前(2〜3分以内)なら消火器などで消し止められます。
- 出口を確保: 建物が歪んでドアが開かなくなる前に、玄関ドアや窓を開けて脱出路を確保します。マンション等で玄関が塞がった場合は、バルコニーの避難ハッチを確認してください。
③ 家族・周囲の安否確認(三角通信の活用)
大きな声で呼びかけ合い、下敷きになっている人がいれば周囲と協力して救助します。
- 連絡の工夫: 災害時は電話が繋がりません。171(災害用伝言ダイヤル)やSNSの文字通信を活用しましょう。
- 三角通信: 被災地から離れた親戚などを「連絡の中継地点」に設定し、家族間の情報を集約する方法も非常に有効です。
④ 余震・津波への警戒と「避難」の準備
- 津波警報を待たない: 海岸付近では揺れの大小に関わらず、即座に高台へ避難してください。
- 避難のサイン: 家を離れる際は、玄関に「避難先・連絡先」を書いたメモを貼っておくと、安否確認がスムーズです(雨に強い油性マジックを推奨)。
- 通電火災防止:避難前にブレーカーを落とす
- 避難の基本的な考え方
避難とは危険な場所から安全な場所へ移動することです。避難先は避難所だけではありません。自宅が安全な場合は在宅避難、親戚宅や知人宅への避難、ホテルなどへの避難も選択肢となります。重要なのは「危険な場所から離れること」です。
場所ごとの行動
地震が発生した場所によって、注意すべき危険(落下物、転倒、パニックなど)は異なります。状況に応じた「正しい身の守り方」を確認しましょう。
■ 建物内・施設での行動
- ビルの中: 高層階は揺れが大きく、長く続きます。コピー機などの重量物が凶器となって動き回るため、机の下に潜りましょう。エレベーター内ではすべての階のボタンを押し、停止した階ですぐに降ります。
- 地下街: 地上より比較的安全とされていますが、パニックによる将棋倒しが最も危険です。壁や太い柱の近くで頭を守り、揺れがおさまった後は係員の指示を待ってください。
- 劇場・映画館: 天井が高いため落下物に注意が必要です。かばん等で頭を守り、座席の間で身を低くします。非常口に殺到せず、落ち着いて行動しましょう。
- デパート・スーパーマーケット: 商品棚からの落下物や、陳列棚の転倒に警戒します。買い物かごを逆さにして被ることで、頭部を保護できます。
■ 街中・屋外での行動
- ビル街・繁華街: 窓ガラスの破片や看板の落下が最大の脅威です。ガラスは「建物の高さの半分」ほどの距離まで飛散するため、できるだけ建物から離れるか、頑丈な建物内へ避難します。
- 住宅街など: ブロック塀、自動販売機、電柱は倒壊の恐れがあります。また、垂れ下がった電線には絶対に触れないでください。
■ 乗り物・運転中の行動
- 地下鉄・電車の中: 急停車による転倒を防ぐため、つり革や手すりにしっかりつかまります。独断で線路に降りるのは二次災害の恐れがあり、非常に危険です。乗務員の指示を待ちましょう。
- 自動車を運転中: 急ブレーキを避け、左側に寄せて停車します。避難時は「キーをつけたまま」「ドアロックをせず」車を離れます(緊急時の車両移動を可能にするため)。
■ 高層マンションでの暮らし
大地震後はエレベーターが長時間停止し、高層階は「陸の孤島」となります。救助の手が届くのが遅れることを想定し、最低1週間分以上の水・食料・簡易トイレの備蓄を徹底しましょう。
大地震後の強い地震への警戒
大地震の後には、さらに大きな地震や同規模の地震が続くことがあります。
2016年の熊本地震では、最初の地震(マグニチュード6.5)の約28時間後に、さらに大きなマグニチュード7.3の地震が発生しました。この最初の地震は、後に「前震」であったことが判明しています。同様の現象は、宮城県北部連続地震や新潟県中越地震でも確認されています。
最初の地震で損傷した建物は、次の地震で倒壊する危険があります。
最後に、地震発生時に覚えておきたい行動の要点を10項目にまとめます。
そのため、安全な場所にとどまるか、より安全な場所へ避難することを心がける必要があります。
最後に、地震発生時に覚えておきたい行動の要点をまとめます。
※ 本ページは、日本防災士機構発行の『防災士教本(2025年度版)』を参考に、一般の方にも分かりやすく再構成したものです。
※ 掲載情報は細心の注意を払っておりますが、実際の災害時の判断や行動は、お住まいの地域や状況によって異なります。必ず内閣府や気象庁、自治体などの公的機関から発表される最新情報を優先してください。
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