火山噴火に関する情報
噴火警報・噴火予報・噴火速報
日本には111の活火山がある。活火山とは、過去1万年以内に噴火した火山、または現在も噴気活動が活発な火山を指す。
2007年12月から、気象業務法に基づく予報・警報として「噴火予報」と「噴火警報」が位置付けられている。これらは全国の活火山を対象とし、火山ごとに警戒が必要な市町村を明示して発表される。
噴火警報は、居住地域や火口周辺に影響が及ぶ噴火が予想される場合に発表され、影響範囲を示した名称で伝えられる。一方、噴火予報は、噴火警報の解除時や火山活動が落ち着いている状態が続く場合に発表される。
従来は、警報の対象となる市町村が一律に扱われていたため、避難が必要な地域と入山規制のみでよい地域の区別が分かりにくいという課題があった。このため気象庁は、2013年3月7日から、警戒が必要な範囲が「居住地域」か「火口周辺」かを市町村ごとに明示する運用を開始した。
また、2014年9月27日の御嶽山噴火を踏まえ、2015年8月から「噴火速報」の発表が開始された。噴火速報は、噴火の発生を迅速に伝える情報であり、登山者や周辺住民に対して直ちに身を守る行動を促すことを目的としている。
さらに、海底火山などの噴火により海上や沿岸に影響が及ぶおそれがある場合には、火山現象に関する海上警報が発表される。緯度・経度を指定し、周辺を航行する船舶に対して警戒が呼びかけられる。
なお、噴火速報は次の場合には発表されない。
気象庁のホームページでは、登山者向けの火山情報も提供されている。
噴火警戒レベル
噴火警戒レベルは、火山活動の状況に応じて「警戒が必要な範囲」と「とるべき防災対応」を5段階で示す指標である。住民や登山者が適切に行動できるよう、各レベルには「避難」「高齢者等避難」「入山規制」「活火山であることに留意」といったキーワードが付けられている。
2022年3月時点では、49の火山で噴火警戒レベルが導入されており、噴火警報や噴火予報の中で発表されている。
また、2014年3月26日以降、地元の火山防災協議会などで合意が得られた火山については、噴火警報文の中で「避難」などの具体的な防災対応を促す表現が用いられている。さらに、2015年5月18日からは、それまでの「平常」という表現が「活火山であることに留意」に変更されている。
降灰予報・火山ガス予報
降灰予報は、噴火後の降灰量や小さな噴石の落下範囲などを示し、どの地域にどれだけの火山灰が降るかを把握できる情報である。活動が活発な火山では、噴火が発生した場合の降灰範囲を事前に示す情報も提供される。また、噴火直後には、風に流される小さな噴石の落下範囲について速報が出される。
降灰予報には「定時」「速報」「詳細」の3種類があり、市町村ごとに発表される。
火山ガス予報は、多量の火山ガスが発生し、居住地域に長期間影響するおそれがある場合に発表される。ガス濃度が高くなる可能性のある地域を示すもので、2000年8月の三宅島噴火後には、数年にわたり発表された。
まとめ
火山噴火に関する情報は、予報・警報、速報、警戒レベル、降灰予測など複数の仕組みで構成され、それぞれが異なる役割を担っている。これらを組み合わせて理解することで、状況に応じた適切な行動判断が可能となる。