交通インフラと帰宅困難者対策

鉄道

新幹線や多くの鉄道では、地震発生時に緊急地震速報などの情報をもとに、列車を自動的に停止させる仕組みが導入されています。

そのため、列車内で地震に遭った場合は、急停止による転倒を防ぐため、手すりや吊り革にしっかりつかまりましょう。

また、駅ホームで地震が発生した場合は、電光掲示板や照明などの落下物に注意が必要です。ホーム上では慌てて移動せず、駅員や乗務員の指示に従って行動しましょう。

鉄道各社では、高架橋の耐震化や脱線防止対策など、大規模地震への備えも進められています。

揺れがおさまった後は、安全確認のため長時間の運転見合わせが発生することがあります。乗務員や駅員の指示に従い、落ち着いて行動しましょう。

🚉 列車内で地震に遭った時の行動

1 急停止に備える
手すりや吊り革にしっかりつかまり、転倒を防ぐ。
2 車内に留まる
勝手に線路へ降りない。架線事故や対向列車の危険があります。
3 乗務員の指示に従う
アナウンスを聞き、落ち着いて避難を開始する。

道路

大地震では、液状化や橋の損傷、火災、建物倒壊などによって道路が通行できなくなる場合があります。

過去の震災でも、通行可能な道路へ避難車両や物資輸送車両、緊急車両などが集中し、大規模な渋滞が発生しました。そのため、災害時には交通規制が実施されることがあります。

また、発災直後の大きな問題の一つが「放置車両」です。

狭い道路で避難のために車を放置すると、緊急車両や救助活動の妨げになる場合があります。この問題を受け、2014年には災害時に放置車両を強制的に移動できる制度が整備されました。

地震発生時に運転中だった場合は、次のポイントに注意しましょう。

運転者の避難の原則

・急ブレーキを避け、周囲を確認しながら減速する
・交差点を避け、道路の左側へ寄せて停車する
・エンジンを止め、キーは付けたままにする
・窓を閉め、ドアはロックしない
・避難時は貴重品を持ち出す

高速道路走行中の場合

・急ハンドルや急ブレーキを避けながら減速する
・左側へ寄せて停車する
・カーラジオなどで地震情報や交通情報を確認する
・警察や道路管理者の指示に従って行動する

帰宅困難者

帰宅困難者とは、災害によって鉄道やバスなどの公共交通機関が停止し、職場や学校など外出先から自宅へ戻れない人たちのことをいいます。外出者が同時に帰宅を始めると道路に多くの人が集中し、混乱が生じ、救助活動や緊急車両の通行の妨げになってしまいます。

実際、東日本大震災では、鉄道やバス・タクシーが機能せず、首都圏では500万人以上の帰宅困難者が発生したといわれています。この時、勤務先や駅周辺、自治体施設などで一夜を過ごした人も数多く報告されています。

災害発生直後の約3日間は、救助・救命活動が最優先となるため、徒歩帰宅者への本格的な支援は4日目以降になると考えられています。
災害直後は、無理に徒歩で帰宅しようとせず、安全な場所で待機することが推奨されています。

このような事態に備え、自治体や事業所では、水や食料、毛布などの備蓄が進められています。また、自治体によっては、コンビニエンスストアやガソリンスタンド事業者と協定を結び、「災害時帰宅支援ステーション」を運用している場合があります。

コンビニエンスストアなどには、「災害時帰宅支援ステーション」のステッカーが掲示されている場合があります。※画像はイメージです。

「災害時帰宅支援ステーション」では次の支援が受けられます

  • 水道水の提供: 飲料水の補給が可能
  • トイレの利用: 衛生環境の確保
  • 情報の提供: ラジオや地図等による状況確認
  • 休憩場所: 徒歩帰宅中の一時休息

※ 本ページは、日本防災士機構発行の『防災士教本(2025年度版)』を参考に、一般の方にも分かりやすく再構成したものです。
※ 掲載情報は細心の注意を払っておりますが、実際の災害時の判断や行動は、お住まいの地域や状況によって異なります。必ず内閣府や気象庁、自治体などの公的機関から発表される最新情報を優先してください。
※ 本ページの情報に基づいた行動によって生じた損害等について、当サイトは一切の責任を負いかねます。あらかじめご了承ください。

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