台風の特徴と台風情報
台風は、大雨・暴風・高潮などさまざまな災害を引き起こします。台風の特徴や情報の見方を理解することで、早めの備えや適切な避難行動につなげることができます。
台風は、主に夏から秋にかけて日本列島に接近や上陸し、大雨や強風などの大きな気象災害をもたらします。太平洋赤道付近の暖かい海水によって積乱雲が発達し、それが回転しながら強まり、強い雨と風を伴う熱帯低気圧となったものが台風です。
北半球の台風は、西へ進みながら北上し、日本に近づくと偏西風の影響で進路を北東に変え、速度を速めることが多くなります。また、台風の進路には太平洋高気圧も大きく関係しており、台風はその縁に沿うように移動します。
台風接近前の準備
台風や大雨は、地震と異なり事前に予測ができる災害です。気象情報やハザードマップを正しく活用し、空振りを恐れず「早め」に動くことが被害を最小限に抑えます。
台風接近時の対策(強風への備え)
台風が近づく前に、屋外の飛散防止対策を完了させましょう。
- 屋外の片付け: 植木鉢、物干し竿、ゴミ箱などは室内に入れるか、重りでしっかり固定します。
- 固定の徹底: 自転車や物置など、屋内に入れられないものはロープ等で固定します。
- 「吹き返し」への警戒: 台風の目に入って一時的に風が弱まっても、直後に激しい「吹き返し」が来ることがあります。警報が解除されるまで油断は禁物です。
台風の強さと大きさ
熱帯低気圧の中心部付近で吹く風が、最大風速17.2m/s以上になると、「熱帯低気圧」から「台風」と呼ばれます。台風の「強さ」は最大風速によって区分され、「大きさ」は風速15m/s以上の強風域の半径によって区分されます。
ニュースでは「猛烈な台風」「超大型の台風」などの表現が使われます。これらは気象庁が定めた基準に基づいて区分されています。
| 階級 | 最大風速 |
|---|---|
| 強い | 33m/s(64ノット)以上 ~ 44m/s(85ノット)未満 |
| 非常に強い | 44m/s(85ノット)以上 ~ 54m/s(105ノット)未満 |
| 猛烈な | 54m/s(105ノット)以上 |
| 階級 | 風速15m/s以上の半径 |
|---|---|
| 大型 (大きい) |
500km以上 ~ 800km未満 |
| 超大型 (非常に大きい) |
800km以上 |
台風の雨と風
台風では、台風本体の雨雲だけでなく、周囲を流れる暖かく湿った空気の影響で、接近前から雨が降り始めることがあります。
さらに、地形や前線の停滞など複数の条件が重なると、線状降水帯が発生し、記録的な大雨になるおそれがあります。
台風の風は、中心に近づくほど強くなるという特徴があります。
台風の風速は10分間の平均風速を基準にして表されますが、実際には瞬間的に非常に強い風が吹くことがあります。
建物や車、人にかかる風の力は「風圧」と呼ばれ、風速の2乗に比例します。
そのため、風速が2倍になると、風の力は4倍になります。
また、台風の周辺では竜巻やダウンバーストなどの突風が発生することがあり、広い範囲で注意が必要です。
台風が近づく直前に防災対応を始めると、避難や備えが間に合わないことがあります。
台風が近づく前から早めに警戒することが大切です。
高潮被害とその対策
高潮とは、台風や発達した低気圧が近づくことで、海面(潮位)が異常に高くなる現象のことです。日本は周囲を海に囲まれているため、沿岸部では高潮による浸水被害が発生することがあります。
台風の中心付近では気圧が低く、気圧が1hPa下がると海面が約1cm上昇するといわれています。
これを「吸い上げ効果」といいます。
さらに、台風の東側では強い南風が吹き、海水が陸地側へ押し寄せます。
これを「吹き寄せ効果」といい、これらが重なることで海面の水位が大きく上昇します。
また、満潮の時間帯と台風の接近が重なると、高潮が発生しやすくなります。
2018年の台風21号では、大阪湾で高潮による大きな被害が発生し、関西国際空港の浸水など社会インフラにも影響が出ました。
高潮は沿岸部の都市や重要施設に大きな影響を及ぼす災害です。
台風接近時には、高潮情報や避難情報を早めに確認することが大切です。
特に沿岸部では、高潮ハザードマップや避難場所を事前に確認しておくことが重要です。
あわせて確認したい防災記事
・豪雨・大雨による水害を理解する
ゲリラ豪雨や線状降水帯による大雨と、水害の起こり方を分かりやすく解説します。
・水害・土砂災害への備えと避難
洪水・浸水・土砂災害への備えと避難方法を解説。ハザードマップ確認や住宅対策も紹介。
・防災情報と警報の仕組み
特別警報や緊急地震速報など、防災情報の意味や活用方法を解説します。
※ 本ページは、日本防災士機構発行の『防災士教本(2025年度版)』などを参考に、当サイトの視点で再構成・解説しています。。
※ 掲載情報は細心の注意を払っておりますが、実際の災害時の判断や行動は、お住まいの地域や状況によって異なります。必ず内閣府や気象庁、自治体などの公的機関から発表される最新情報を優先してください。
※ 本ページの情報に基づいた行動によって生じた損害等について、当サイトは一切の責任を負いかねます。あらかじめご了承ください。