地震を理解するための基本

プレートについて

日本は世界的に見ても地震が多い国です。地震の仕組みや用語を理解することで、防災情報や警報を正しく受け取れるようになります。
日本周辺には、「プレート」と呼ばれる大きな岩盤が4つ集まっています。
これらのプレート同士が押し合うことで、地震や火山活動が活発になります。

太平洋プレート

太平洋プレートは、日本の東側の太平洋に広がる大きなプレートです。
このプレートは、日本列島の地下へ向かって、ゆっくりと動き続けています。
このプレートの動きによって、2011年の東日本大震災が発生しました。

フィリピン海プレート

フィリピン海プレートは、日本の南側の海に広がる大きなプレートです。
このプレートは、日本列島の地下へ向かって、ゆっくりと動き続けています。
関東大震災や、今後発生が心配されている南海トラフ地震にも関係するプレートです。

北米プレート

北米プレートは、日本の東日本側の地下にある大きなプレートです。 「糸魚川-静岡構造線」と呼ばれる境界線より東側にあります。

ユーラシアプレート

ユーラシアプレートは、日本の西日本側の地下にある大きなプレートです。 「糸魚川-静岡構造線」の西側にあります。

「糸魚川-静岡構造線」は、日本を東西に分ける大きな地質の境界線として知られています。

マグニチュードと震度と長周期地震動について

マグニチュード

マグニチュードとは、地震の規模・エネルギーの大きさを数値で表したものです。
マグニチュードにもいくつか種類があり、気象庁マグニチュード(Mj)や世界基準で使われるモーメントマグニチュード(Mw)などがあります。
マグニチュードが1.0大きくなると、地震のエネルギーは約32倍になると言われています。

震度

震度とは、人が実際に感じる揺れの大きさや、想定される被害の大きさを数値で表したものです。
日本では「震度0~震度7」の10段階で発表され、その場所でどれくらい揺れたかを示します。
震度が大きいほど、家具が倒れたり、建物被害が大きくなります。

震度
想定される主な影響
震度0
人は揺れを感じない。
震度1
室内の静かな場所でわずかに感じる人もいる。
震度2
室内で静かにしている人の多くが揺れを感じる。
吊り下げ物がわずかに揺れることがある。
震度3
多くの人が揺れを感じる。
固定していない軽い家具がわずかに動くことがある。
震度4
ほとんどの人が驚くほどの揺れを感じる。
吊り下げ物が大きく揺れ、固定していない家具や置物が倒れることがある。
震度5弱
多くの人が恐怖を感じ、物につかまりたくなる。
固定していない家具が動いたり、不安定なものが倒れることがある。
震度5強
物につかまらないと歩くことが難しくなる。
棚の食器や本が落下し、固定していない家具が倒れることがある。
震度6弱
立っていることが困難になる。
固定していない家具の多くが移動し、倒れるものもある。
ドアが開かなくなることがある。
壁や窓ガラスが破損・落下することがある。
耐震性の低い木造建物では、瓦の落下や建物の傾きが見られることがある。
震度6強
はわないと動けないほどの強い揺れ。
ほとんどの家具が大きく移動したり倒れる。
耐震性の低い木造建物では倒壊するものが多くなる。
大きな地割れや地滑り・山体崩壊が発生することがある。
震度7
耐震性の低い木造建物は、倒壊するものが多くなる。
耐震性の高い木造建物でも大きく傾くことがある。
耐震性の低い鉄筋コンクリート建物は倒壊する可能性がある。

長周期地震動

長周期地震動とは、通常のガタガタとした揺れとは違い、ゆったりとした船酔いのような揺れが長く続く現象です。
震源地から遠くても大きな影響を受けるのが特徴で、やわらかい地盤や高層ビルでは揺れが増幅されることがあります。

室内では、家具の転倒や移動、高層階での長時間の揺れによる避難困難などの被害が発生することがあります。
そのため、高層建築物では長周期地震動を想定した安全対策も進められています。

気象庁は、長周期地震動の揺れの大きさを4つの階級に分けて発表しています。
また、2023年2月からは、緊急地震速報でも長周期地震動階級3・4の予測情報が発表されるようになりました。

階級 想定される主な影響
階級1 室内の多くの人が揺れを感じ、驚くこともある。
ブラインドなど吊り下げられた物が大きく揺れる。
階級2 室内で強い揺れを感じ、思わず物につかまりたくなる。
つかまらないと歩きにくく、行動に支障が出る。
キャスター付き家具が少し動き、食器や本が落ちることがある。
階級3 立っているのが難しくなる。
キャスター付き家具が大きく動き、固定していない家具も移動したり倒れたりすることがある。
階級4 立つことができず、はわないと動けないほどの強い揺れ。
キャスター付き家具が大きく動き、転倒するものもある。
固定していない家具の多くが移動し、倒れるものも多い。

長周期地震動による主な被害例

  • 2003年 十勝沖地震
    震源から約250km離れた苫小牧市で、石油タンク火災が発生しました。
  • 2004年 新潟中越地震
    東京・六本木ヒルズのエレベーターが共振でワイヤの一本が切れました。
  • 2011年 東日本大震災
    東京の高層ビルでも長時間大きな揺れが続き、多くの人が不安を感じました。

緊急地震速報の仕組み

地震が発生すると、「地震波」と呼ばれる揺れが周囲へ広がっていきます。
地震波には、「P波」と「S波」の2種類があります。

P波は秒速約7kmと速く伝わりますが、揺れは比較的弱いという特徴があります。
一方、S波は秒速約4kmと遅いものの、強い揺れを伴います。

緊急地震速報は、先に到達するP波を観測し、後から来る強い揺れ(S波)を予測して発表される仕組みです。

また、緊急地震速報は最初の情報だけで終わるとは限りません。
2011年の東日本大震災では、非常に広い範囲で強い揺れが観測され、当初の予測だけでは対応が難しい場面もありました。

この経験を受けて、現在ではP波だけでなく、実際に観測された揺れのデータも活用し、より広い範囲へ続報を発表する仕組み(PLUM法)が導入されています。

震度4以上や長周期地震動階級3以上が予想される場合には、緊急地震速報(警報)の続報が発表されることがあります。

地震の特別警報について

気象庁では、平成25年8月30日から「特別警報」の運用を開始しています。
緊急地震速報(警報)のうち、震度6弱以上が予想される場合、または長周期地震動階級3以上が予想される場合は、「特別警報(地震動特別警報)」として位置づけられています。

これは、通常の警報よりも特に重大な被害が想定される地震であることを示す情報です。
特別警報が発表された場合は、ただちに身の安全を最優先に行動する必要があります。

区分
震度
長周期
行動
特別警報
震度7
震度6強/6弱
階級4
階級3
命を守る行動
警報
震度5強/5弱
階級2
階級1
身を守る行動
予報
M3.5以上
震度3以上予想
階級1以上予想
高度利用向け
列車や機器の制御に活用

地震への備えとして、自宅の家具固定や防災バッグの準備もあわせて確認しておきましょう。

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※ 本ページは、日本防災士機構発行の『防災士教本(2025年度版)』などを参考に、当サイトの視点で再構成・解説しています。
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